【幹細胞ニュース】再生医療推進「国の責務」 民自公が議員立法原案

2012.10.24

朝日新聞
2012年10月23日

世界に先がけて、iPS細胞(人工多能性幹細胞)などを使った再生医療を実用化するため、民主、自民、公明の3党が検討している再生医療法の原案が明らかになった。迅速、安全に研究開発を進め、早期に臨床応用できるよう、後押ししていく。

23日に開く各党担当者の会合で原案を示し、各党に協力を求める。超党派による議員立法をめざすが、次の臨時国会で成立するかは不透明だ。

原案では、迅速で安全な研究開発や普及は「国の責務」とした上で、研究への助成や事業参入の促進、臨床研究や治験を円滑に進める環境整備、人材育成の必要性を盛り込んだ。国産技術のiPS細胞を実用化できるよう、国は必要な法制、財政、税制上の措置をとるように促す。安全の確保や生命倫理について、関係者の意見を聞き、国民の理解を得るよう配慮も求める。

再生医療は研究が急速に進む一方で、臨床応用に向けた支援体制や法規制の枠組みづくりが課題になっていた。iPS細胞をめぐっては、がん化の懸念や、生殖細胞を作れるなど倫理面での課題もある。

再生医療を推進する基本指針を示すことで、研究の環境整備や安全性の確保、規制の枠組み作りなど、国による支援策を加速するねらいがある。

【幹細胞ニュース】岡山大病院 心臓幹細胞移植治療 臨床試験の承認申請

2012.9.10

産経新聞
2012年9月4日

生まれつき重い心臓病を持つ乳幼児への心臓の幹細胞移植による新治療促進に向け、岡山大病院新医療研究開発センター(岡山市北区)の王英正教授(心筋再生医療)らのグループは3日、治療費の一部に保険が適用できる「先進医療」承認に向け、厚労省に臨床試験の承認申請を先月31日付で行ったと発表した。

治療は患者の心臓から幹細胞を取り出し、培養後にカテーテルで心臓に戻す方法。同グループは昨年春から、全身に血液を送り出す左心室が小さい「左心低形成症候群」の生後5カ月~3歳10カ月の乳幼児7人に移植を行い、手術後の検診で全員の心臓機能の向上と安全性を確認している。

今回の申請が承認され次第、「先進医療」の承認申請をするとともに、対象疾患と年齢を拡大して3年以内に17人ずつ移植を実施。移植を行っていない患者と比較し、有効性を確認する。年度内にも1例目の移植が行える予定で、王教授は「症例を増やして効果を確かめ、将来的には標準治療として確立できれば」と語った。

【幹細胞ニュース】幹細胞でリンパ管再生 リンパ浮腫治療へ道筋

2012.8.3

中日新聞
2012年7月25日

皮下脂肪から取り出した幹細胞を使い、切断されたリンパ管を再生することに、名古屋大大学院医学系研究科の室原豊明教授や清水優樹医師(いずれも循環器内科学)らのグループがマウスを使った実験で成功した。がん手術に伴うリンパ管の切断により腕や脚などが異常に膨らむ「リンパ浮腫」の治療につながる。

リンパ浮腫は、乳がんでは手術後、5〜25%に現れ、国内に5万人以上の患者がいるとされる。清水医師は「これまで、リンパ浮腫を根本的に治療する方法はなかった。早期に臨床現場で使えるよう研究を進めたい」と話している。

グループは、尾のリンパ管を人工的に切断したマウスに、さまざまな細胞になる能力を持つ幹細胞を投与。すると、切断されたリンパ管同士が伸びて結びつき、リンパ浮腫の症状が軽くなった。幹細胞はリンパ管の元になる細胞や切断された管自体に刺激を与え、再生を促す働きをしていた。

皮下脂肪中の幹細胞は2001年に発見された。自分自身から取り出した幹細胞は、投与しても拒絶反応がないことから、臨床に応用しやすい利点がある。さらに、脂肪は体内に大量に存在するため、幹細胞を採りやすい。

乳がんの手術では、転移を防ぐために周辺の器官も切除する必要がある。リンパ管はその際に切断され、リンパ液の流れが悪くなって老廃物がたまり、体の一部が異常に膨らむリンパ浮腫が引き起こされる。

研究成果は米心臓協会誌「ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ハート・アソシエーション」の電子版に掲載された。

 

【幹細胞ニュース】小児心筋幹細胞移植効果を確認 母親ら「夢のよう」「もっと身近に」

2012.5.25

読売新聞
2012年5月24日

王・岡大教授「治療本格化させたい」

先天性の重い心臓病を患う7人の子どもに対し、岡山大病院の王英正教授(心筋再生医学)らのチームが世界で初めて行った心筋の幹細胞移植による心臓の再生治療。7人全員で効果が確認された23日、王教授は「国の承認を得て、一日も早く治療を本格化させたい」と意欲を見せた。移植を受けた子の親たちは、元気を取り戻した息子や娘の姿に喜び、「この治療が、同じ病気で苦しむ多くの子どもの救いになれば」と願う。同病院では、別の子ども10人が治療を待っている。(辻田秀樹)

「泣いてばかりいた私ですが、息子の元気な姿に驚いている。夢のようです」。昨年5月に幹細胞移植を受け、心臓のポンプ機能が23%向上した男児(2)の母親(37)(愛媛県在住)は言う。

男児は生後すぐ心臓に疾患が見つかり、地元の病院に転院、集中治療室での闘病が始まった。全身に血液を送る左心室が小さく、放置すれば短期間で命を落とす可能性がある難病の「左心低形成症候群」。母親は毎日、約1時間半かけて自宅から車で病院に通った。「心が折れそうだった」

男児は何度も心臓が止まりかけた。母親は泣きながらインターネットなどで息子を救う方策を探した。小児の心臓手術では国内屈指といわれる佐野俊二・岡山大教授(心臓血管外科)に初めて会った時、「幹細胞移植を始める」と聞いた。「この子の将来のために可能性にかけよう」

移植後は数週間で退院し、自宅に戻ることができた。体重は1年でほぼ倍に。病院では寝たきりだったが、酸素吸入なしで散歩できるまでに回復した。兄(5)とおもちゃで楽しそうに遊ぶことも増えた。

「同じように苦しい思いをしている子どもたちが救われる日が、早く来てほしい」。そう望んでいる。

2月に移植を受けた7人目の女児(3)(広島県在住)は09年5月、左心低形成症候群と分かり、生後3日目にヘリコプターで同病院に搬送された。心臓の血管をつなぎ替えて症状を緩和する佐野教授の手術で一命は取り留めたものの、不安定な状態が続き、再び心臓手術を受けた。

母親(34)が幹細胞移植のことを知ったのは、3回目の手術の前。「不安もあったが、やってみようと思った」という。

移植を受けてから3か月目の検診が23日にあった。ポンプ機能は5%向上し、酸素吸入が不要なまでに回復。母親は「多くの人に支えられ、命が続いていることに感謝している。幹細胞移植がもっと身近になれば」と期待を込めた。

■心筋の幹細胞移植

幹細胞は、特定の細胞に変化(分化)する能力と、自身を複製する能力を併せ持つ。王教授らは、心臓病の子どもの心臓手術に合わせて、子どもの心臓から心筋の元になる幹細胞を採取して培養。カテーテルで冠動脈を通して再び心臓に戻す治療を行ってきた。移植した幹細胞が心筋を増強し、心臓のポンプ機能を高めると考えられている。

【幹細胞ニュース】幹細胞移植で何度でも生える…マウスで実験成功

2012.5.1

毎日新聞
2012年4月18日

毛を生みだす器官の幹細胞を培養して皮膚に移植し、同じ太さや硬さの毛を何度も生え変わらせることに、東京理科大などのチームがマウスの実験で成功した。18日の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に発表した。

毛は皮膚に無数にある「毛包(もうほう)」という器官で作られ、体表まで伸びる。毛が抜けても毛包があれば、同じ場所から生える。

辻孝・東京理科大教授(再生医工学)らのチームは、大人のマウスから毛包の幹細胞を採取して培養し、生まれつき体毛のないマウスの背中に移植した。その結果、7割のマウスに3週間後に毛が生え、元のマウスと同様に3~5ミリまで伸びた。毛の硬さや縮れなどの特徴も同じだった。自然の毛のように、周期的に生え変わった。

移植する幹細胞の数を増減させることで、発毛の密度や本数を変えた。色素に関わる幹細胞を加えて培養し、白い毛を黒や茶にすることもできた。

組織や器官に再生する幹細胞は、通常は胎児にしかないが、毛包の幹細胞は大人にもある。そのため、自分の細胞を培養して使う、新しい発毛治療の開発が期待できるという。辻教授は「人へ応用するには、広い範囲に生やすための幹細胞の増幅技術の向上などが必要。10年程度を目標にしたい」と話している。

 

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